2013春季練習試合 第2戦

FWプレーに改善も僅差で勝利を逃す

　兵庫県ラグビーフェスティバルのメインゲームとしてプログラムされた春季練習試合の第2戦は昨シーズンの日本選手権ファイナリストの神戸製鋼コベルコスティーラーズと対戦。昨年はスクラムで圧倒された「借り」を返す絶好の機会となる招待試合となった。

　午後2時、ヤマハのキックオフで試合が始まり、パトリス選手がキックオフボールをキャッチする幸先よいスタートとなった。注目の最初のスクラムは反則を取られ、リズムに乗ることができない時間が続く。

　17分、元南アフリカのトライゲッター、フーリー選手がトライを決め、0-5と先制点を許す。その後も曽我部選手のロングキックで相手ゴール前に攻める場面や、FW選手のモール攻撃など好機をつかみながらも膠着状態が続く。

　攻め込むヤマハに対して、神戸は連続で反則を犯し、36分に地道にエリアを奪ってきたヤマハがラインアウトからのモールを押しこみ大戸選手がトライ。曽我部選手のゴールも成功し、7-5と逆転する。そのままハーフタイムを迎えた。

　後半は名嘉副将やベテランの田村選手に新人の松本選手などを投入。8分にラインアウトからのモールを押し込んだヤマハFWがトライ（名嘉選手）。12-5と後半は先制点を奪う。

　20分に神戸FWに攻め込まれ、反則を連続で取られ、神戸にトライを許す。神戸の山中選手のゴールキックも成功し、12-12の同点に追いつかれる。さらに24分、神戸にボールをつながれ、最後は元ヤマハ発動機のスクラムハーフ、佐藤選手がトライをきめ、12-17とリードを許す。

　臨時FWコーチのベルビジェコーチの指導が活き、ヤマハは相手ボールを奪い返す場面が増えていく。27分にヤマハボールのラインアウトからBKにボールを展開。三角選手と宮澤選手の間から新加入のクリシュナン選手がライン参加し、ディフェンス網を突破。デビュー戦に堂々のトライを決めた。宮澤選手のゴールも決まり19-17と逆転に成功する。

　しかし、33分に神戸製鋼のキーマン、フーリー選手にトライを許し、山中選手のゴールも決まり、19-24でノーサイドとなった。

■フィリップ・ベルビジェ臨時FWコーチ
「今日のスクラムは基本的にヤマハが有利だった。力で上回っていた以上に、心理的に圧倒していた。また、今日のモールも興味深いものだった。モールから2トライを奪った体験から、ヤマハFW選手たちは、自分たちが取り組んでいることに自信を持った。成功体験を得ることによって、人はもっと強くなろう、もっと上を目指そうという気持ちになるものだ。FW選手たちは、さらに意欲を持って次の試合に向かうだろう。今日の試合はヤマハにとって、この先に期待が持てるものとなった。」