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第55回全国社会人ラグビー大会 第1戦

第55回全国社会人ラグビー大会 第1戦:NEC戦の結果をご報告します。

第55回全国社会人ラグビー大会 第1戦

1/12(日) 12:00

秩父宮ラグビー場

ヤマハ発動機 24

前半 13-17
後半 11-7

24NEC

試合レポート

掴みかけたベスト4!!

1月12日(日)全国社会人大会決勝トーナメント1回戦の日がやってきた。晴天に恵まれた東京、秩父宮ラグビー場は約1年前にもベスト4を賭けて戦ったグラウンド。あの時の悔し涙から確実に成長を遂げてきたヤマハラグビー部、この日も地元から大応援団がバスで駆けつけ興奮ぎみにキックオフの時間を待っていた。予選リーグ2位 のヤマハ、対戦相手はNEC。互いにハードなゲームを勝ち抜いてきての対戦はトーナメントの中でも注目のカードでありラグビーファンも好ゲームを期待していただろう。
  NECのキックオフで試合が開始。大応援団が見守る中、開始6分、チャンスを掴んだのはヤマハだった。NEC陣内でヤマハが連続攻撃をしかける。堪らずNECにペナルティ、22m右中間からSO堀川が落ち着いてキックを決めて先制点をあげた。その後もヤマハはハーフライン付近のスクラムから連続ラックで攻め込む。互いに譲らないキックの応酬が続く。そして14分、NECのゴール前からのキックをFB四宮がキャッチし右サイドライン付近を突破、ラックを作った。SH村田から左に展開されたボールはSO堀川、CTBマットソンへと渡り絶妙なタイミングの技ありパスをもらったLO中野は軽いステップで敵を抜き去りポスト左へトライ。さらに21分にも敵陣22m中央でペナルティゴールのチャンスを得た。SO堀川がなんなく決めて13-0とヤマハは主導権を握ってリードを広げた。しかし25分過ぎからNECが反撃、ボールを支配し始めた。ヤマハも自慢のディフェンスで何度もチャンスの芽を奪い取るがゴール前ぺナルティキックチャンスからポスト左へ持ち込まれる。そして28分には自陣22mからペナルティゴールを決められた。予想どおりの激しいゲーム、両チームの気迫がぶつかる試合展開に応援団は歓声と悲鳴をあげた。そしてロスタイムに入った41分、NECがモールから1トライを追加し13-17となり前半が終了。
  ハーフタイムのロッカールームは今までにない風景だった。この試合はトーナメント、負ければ次はない、全員が言うまでなく自覚している中「ここで終わるのか」とヘッドコーチの檄が飛ぶ、「終わらない」と気持ちを露にする選手、「力を出しきれ」「ヤマハのラグビーをやれ」さらに飛ぶ言葉。選手は焦りではなく勝つことに対する執着を恐ろしい程に見せていた。
  ヤマハのキックオフで後半が開始した。ハーフタイムでの奮起のごとく早々からヤマハがNECを圧倒した。攻め込む中、1分、敵陣22m中央でペナルティゴールのチャンス、さらに4分にもヤマハの連続攻撃に堪らずNECはペナルティ。SO堀川は連続してキックを決め19-17と逆転に成功した。その後は一進一退の攻防となり時間が過ぎた。15分頃からはNECがヤマハ陣内へ攻め込む時間が続き、ヤマハはそれを幾度となく阻止し続けた。しかし19分にスクラムからの連続攻撃でトライを奪われ再逆転される。がここからがヤマハの本当の怒涛の攻撃の始まりだった。スクラムから、モールから、また連続したラックで確実にボールを支配。完全なNEC陣内でのゲーム展開にスタンドからはヤマハコールが響いた。そして33分、グラウンド、ベンチ、スタンド全員の思いはひとつになった。敵陣22m左ラインアウトからモールを押し込みFL木曽がサイドアタック。そしてラックから右へ展開されたボールはSO堀川、CTBマットソンへ。さらに飛ばしパスでFB四宮へと渡った。みんなの思いを背にボールを持った四宮はいっきに加速、NECディフェンスを抜き去り右中間へ跳び込んだ。惜しくもゴールキックは外れるがスコア24-24とした。勝つためにはなんとしても得点が欲しいヤマハはその後もNECのゴールへと襲い掛かった。観てる者はもうヤマハがいつトライを奪ってもおかしくない、そう思っていたに違いない。そんな中37分ペナルティゴールのチャンスを得る。が、わずかにそれる。時間がとても早く過ぎてゆくように感じたと、後に試合を見ていた感想を述べた者もいる。それほどヤマハの気迫に気持ちを奪われていたのだろう。次の得点のチャンスは39分、SO堀川が好判断でドロップゴールを狙う。ヤマハはいつも通 りではなく、間違いなくいつも以上の力を出していた。得点が追加できないままロスタイムへと入った。右へ左へ、FW/BK確実にボールを繋ぎ、まさに全員であと数メートルとゴールラインへ迫る。1分というアナウンスもヤマハの執念の攻撃に途切れることはなく2分3分と流れた。そして4分が経過、敵陣ゴール前でヤマハにペナルティ。NECがボールをタッチに蹴り出した次の瞬間ノーサイド。スコアは24-24、負けではない。しかしトライ数でわずかに及ばずベスト4の扉を開くことができなかった。


チームのコメント
NEC戦「100%を出しきれた」と選手が言う通り、たくさんの応援を背にベストゲームができたと思います。非常にハードでハイレベルな試合を楽しむことができました。一歩及ばず次へ進むことはできず、これによりヤマハの2002年度のシーズンは終了となりました。ヤマハラグビー部のベスト8は昨年と同じように耳に響くかもしれません。が1年前には「届かなかったベスト4」、今年は「掴みかけたベスト4」へとその成長の足跡をこの日しっかりと残したことをチーム全員が感じることができました。シーズンを通 してヤマハラグビー部に暖かいご声援本当に有難うございました。皆様の声がいつも励みになり自信を与えてくれました。我々にはまだ高い目標があります。目指すものがある限り戦いをやめることはありません。これからもトップリーグでさらなる上に向かって挑戦し続けるヤマハラグビー部をどうぞ宜しくお願い致します。

試合詳細、メンバー

ヤマハ発動機
1 宮田博満
2 浜浦幸光
3 中越将通
4 中野大介
5 勝又貴光
6 久保晃一
7 木曽 一
8 ティム・ヘンショウ
9 村田 亙
10 堀川隆延
11 永本 宗秀
12 タンバイ・マットソン
13 今利貞政
14 山崎友和
15 四宮洋平
交替・入替
種類 時間 背番号
負傷交代 前半18分 4→18 村瀬昌弘
交代 ハーフタイム 8→19 アリフェレティ・ドビベラタ
交代 後半18分 1→16 高木重保
交代 後半30分 2→17 中林正一
交代 後半34分 14→22 奥  亙
前半
1 トライ 2
1 ゴール 2
2 ペナルティG 1
0 ドロップG 0
13 合計 17
後半
1 トライ 1
0 ゴール 1
2 ペナルティG 0
0 ドロップG 0
11 合計 7
24 合計 24
NEC
1 久富雄一
2 網野正大
3 東 考三
4 浅野良太
5 熊谷皇紀
6 大東 毅
7 グレン・マーシュ
8 箕内拓郎
9 辻 高志
10 岡村 要
11 大東功一
12 川合レオ
13 ジョージ・コニア
14 窪田幸一郎
15 白濱啓一
交替・入替
種類 時間 背番号
出血時一時交代 前半36分 2→16 立川善能
交代 後半11分 15→22 石田由憲
交代 後半18分 3→17 木下 剛
出血時一時交代 後半32分 6→18 宮村眞也
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