ラグビーヘッドライン
2019年9月 8日(日) 日野選手のフランス研修レポート③
現在、フランスのTop14クラブ、トゥールーズに加入中の日野選手からレポート3が届きました。第2節のリヨン戦の様子です。
(画像:リヨンのホームスタジアム 撮影:日野選手)
<TOP14 第2節 VSリヨン>
開幕戦が終わり、次の日はオフ。そして、月曜から練習がまた始まりました。シーズン中のざっくりした1週間のスケジュールは以下の通りです。
・月:前節のレビュー、低い強度の全体練習
・火:スキル練習、全体練習
・水:リカバリー
・木:ユニット練習、全体練習
・金:試合会場へ移動(アウェイの場合)、試合前日練習
・土:試合
・日:オフ
この中に週3回のジムセッションが入ってくる。というのが1週間の流れです。
基本的に朝からクラブハウスに行き、午前中はジム、スキル、ユニット。昼食をクラブハウスのビュッフェで食べて、午後から全体練習を行います。
1つ1つの練習時間は短く、集中しているためか、あっという間に終わります。
スタッド・トゥールーザンに来て感じたことは個人練習の多さです。1人1人が自分で時間を見つけて足りないスキルの練習を行います。ベテラン、若手問わず一緒に積極的に取り組む姿勢が印象的です。
また、リカバリーの日も多くの選手がクラブハウスに来てリカバリー、個人練習、ジムなど自分で考えて時間を過ごします。トレーナーやコーチも常にいて選手の要望に応じます。この辺がプロクラブならではの部分だと思いました。
第2節では残念ながらメンバーには選ばれませんでした。怪我から戻ってきた21歳のギヨーム・マルシャンと、南アフリカのスーパーラグビーチーム、ブルズからきたヤコの2人がフッカーとして23人のメンバー入りとなりました。ギヨームは兄のジュリアンとともに兄弟でスタッド・トゥールーザンの選手です。ギヨームは去年のTOP14 決勝にも出場しており、期待の若手選手です。ヤコはブルズでのプレー経験があり、南アフリカの選手らしくコンタクトが得意な選手です。当面の間は、この3人でのポジション争いが続きます。
今回はメンバーには入れませんでしたが、バックアップメンバーとしてリヨンへの遠征に帯同しました。リヨンと言えば...レンタル移籍中の山田章仁選手(NTTコム)と再会することができました。お互いの近況報告などを話す時間があり、楽しい時間でした。山田選手によると。リヨンの場合は英語を話せる人が少なく、コミュニケーションに苦労しているとのことでした。おそらくリヨンの方がフランス色の強いチーム文化なんだろうなと感じました。リヨンはここ数年、ヘッドコーチが変わっているそうですが、2年連続3位という立派な結果を出しており、チームとしてしっかりとした戦術をもっているようです。ヤマハに似たものを感じました。
トゥールーザンでは英語を話せるフランス人がスタッフ・プレイヤーに数人おり、NZや南アの選手でもフランスでの生活が長い選手はフランス語を理解していて、その選手たちが細かなコミュニケーションの架け橋になってくれます。その点では有難いと思いました。
試合は残念ながら、12-22で負けてしまいましたが、次節はホーム開幕戦でラシンを迎えます。それに向けてチームとしても個人としてもいい準備をしていきたいと思います。
<速報>9月7日、第3節のラシン戦に日野選手がフッカーのリザーブメンバー入り。TOP14での2キャップ目に期待がかかります。
「山田選手とカフェにて」
「夜のお散歩シーン」
「橋一つでも雰囲気があるフランス」