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新主将&新副将インタビュー

2010年度の新主将、串田選手と新副将、五郎丸選手が今シーズンにかける意気込みを語ります。

新主将&新副将インタビュー

2010年度の主将に就任したのはトップリーグ元年(2003年度)に入団したハードタックラーの串田義和選手。そして副将に就任したのは入団3年目を迎えた若きリーダーの五郎丸歩選手。
地道な努力を重ねてトップリーグの選手になった串田選手と、佐賀工-早稲田大と常勝チームのキーマンとして活躍を続けてきた五郎丸選手がタッグを組んで新チームをリードしていきます。新主将と新副将のコラボインタビューをお楽しみください。

‐‐ 主将・バイス就任の打診を受けた時の気持ちはいかがでしたか?

今年は主将としてチームを牽引する串田選手

串田● 今まで自分の人生の中でキャプテンという役になったことがなく、話を聞いた時はびっくりしました。最初は、自分で大丈夫だろうか? 少し考えさせて欲しいと2、3日、時間をいただき考えました。
最終的にやると決めたのですが、その理由の一つは、キャプテンを任せてもらえることは滅多にないチャンス。自分の成長に繋がるし、何より、チームの全てに対し自分が先頭、立場上もコミットしていく、思ったことをストレートにやっていける、という部分に面白さを感じたことでしょうか。
去年、フォワードリーダーをやらせていただきましたが、どこかでキャプテン、バイスキャプテンに遠慮していた部分があったのかもしれません。いろいろな状況下ですが、やると決めたからには、結果が重要であり、自分を選んでくれた方に対する恩返しの気持ちで、自分なりの色を出し、その思いをチームのいい方向に結び付けていきたいと思っています。

五郎丸● 僕は、選手構成が正社員化されるなどチーム編成は昨年と変わりましたが、ヤマハでプレーすること選びました。その時点でリーダーをやりたいと思っていました。バイスキャプテンの話をいただいた時は光栄な話だと思い、「引き受けます」と、すぐ返事をしました。チームの誰もが勝ちたいと強く思う、その中で特にキャプテン、バイスキャプテンは気持ちを前面に出せる立場。このポジションを選んだことに後悔はしていません。
入団し3年目になり、チームの年齢層もだいぶ低くなりました。若手が多い中、自分が引っ張っていかなければという気持ちです。

‐‐ 新チームスタートから3ヶ月経ち、春季の練習も一区切り。ここまでの雰囲気はいかがですか?

串田● 春の時期は、今後戦える土台づくりであり、そのベースアップを軸とし強化してきました。練習でやってきたことがトヨタ戦で出せたのは成果のひとつ。ただ、リーダーとして、今を厳しい目で見ると「日本一」と掲げた目標に対し、各自ひとつひとつの行動に、少し疑問や物足りなさを感じる部分があります。
フォワードは昨年の開幕戦でのメンバーがゴソッと抜けたことは痛い点。でも、逆に今まで出場機会のない選手たちの成長が見えましたね。核となる選手が不在の分、例年にないぐらい腹を割って話す機会を作りミーティングを積極的に行い、自分達に必要なものを考えた。その結果、これをやらないと、という発言が自然と出るなど、それぞれの自主性に成長が見えた春でした。
僕はトップリーグ元年にヤマハへ入団しましたが、上しかいなかった立場からこうして、自分が上の立場になってみると、比率的に若い選手が多くなったなぁという印象があります。

五郎丸● 新チームスタート後、日本A代表遠征(スコットランド・スペイン遠征)で1ヶ月ほど抜けていたので、春の3ヶ月がどうだったのかを総括的にお話するのは難しいのですが、バックスに関してトヨタ戦を客観的に見ると、ケガ人が非常に多い中、出場機会を得た若手がいい経験を積むことができたし、課題も見つかったと思います。トヨタ戦後、個人トレーニング期間に入り、その後の全体練習はすごくいいスタートだったので、これからです。

‐‐ トヨタ自動車戦を終えて、選手たちに変化はありましたか?

「課題が見えてきた」と語る副将の五郎丸選手

五郎丸● トヨタ戦は、春シーズン目指していたディフェンスがいい形で出ませんでしたが、個人トレーニング後の全体練習が再開してからの練習において少し見えてきたかなという感じです。戦力的に何人かの選手が抜けました。でも、今いるメンバーがベスト。そこは、常にフラットな状態と、僕は考えています。バックスは経験を積んだ選手が核として残っているので、チームにとってはプラス材料だと思います。

‐‐ 部員数が減ったなかで、何か工夫は?

串田● 声の大きさにしても、全員がプラスアルファでやらないと、昨年を越えられない。今まで以上に、ひとりひとりの主体性の強さが要求されることを常に意識していく必要があると思います。

五郎丸● 人数がいませんから、ケガをすればそこで終わりです。だから、まず何よりも、体のケアを一人ひとりがしっかり管理し、チームのために出来ることを考えるといった自己管理能力をあげる。ケガに関しては昨年以上にみんなが高い意識を持っています。

串田● どのスポーツにも言えることですが、できるだけケガなどリスクの可能性を減らす。そのためにはまず、自分自身の努力が必須。できることは各自、しっかりやろうと。そういう意識は確実に高まっていますね。

‐‐ 1ヶ月チームを離れていた五郎丸選手、日本A代表での遠征はいかがでしたか?

五郎丸● ヨーロッパ遠征は、久しぶりの国際試合でした。スコットランドのマレーフィールドという伝統あるスタジアムで試合ができ、自分自身にとてもプラスになりました。試合を通じて思ったことは、ひとつのミスが失点に結びつくことは日本国内以上にシビア。でも、日本が誇る速さや低いタックルは僕個人だけではなく、チーム全体として海外チーム相手にすごく通用していたと思います。

‐‐ 遠征の思い出は?

五郎丸● 「勝つことが成功」というすごくシンプルなテーマを、監督やコーチが出し、ピッチに立った選手たちが100%で実行できていたこと。オンとオフの切り替えもしっかりしていて、常に気持ちを感じた充実した時間でした。オフはタイトなスケジュールで、近くのお城(エジンバラ城)へ行ったぐらいでしたが、遠征の全てが経験であり自信に繋がりました。

‐‐ ところで、お互いの存在をどう見ていますか?

串田● ゴロー(五郎丸選手の愛称)が副将と聞き、チームとして然るべき人がなったという気がしました。ちなみに、ゴローはこう見えて意外と子供が大好きです。

五郎丸● 串田さんはヤマハらしい選手。去年の主将が山村さんだったように、最前線で体を張るフォワードのキャプテンは、チームとしてすごくいいことだと思います。ヤマハにふさわしいキャプテンです。人間、どこかで抜けてしまう部分があると思いますけど、クッシーさん(串田選手の愛称)はそういうのがあまり見当たらない選手です。

串田● 何だか持ち上げられているよな(笑)。僕は考え方として、最悪の場合から考えていろいろな場面のシミュレーションをします。こうなったらどうしよう、ああなったらどうしようと。それは、何も考えていないと対応できないと思うので。だからゴローからは、「心配が多い」「もっと簡単に考えれば?」と言われます。

五郎丸● 僕、楽観的なので、キャプテン、バイスのバランスが取れていいと思います(笑)。

‐‐ そんな2人の共通点は?

五郎丸● 意見を率直にいえること?

串田● お互いに率直過ぎて、意見が合わない時がよくある。でも、意見が違うのに無理して同情するのはよくないし、それをきっかけにお互いしっかり話すことが、最終的にはわだかまりなく解決していると思います。お互いこれからも率直でいいよな?

五郎丸● そうですね!

‐‐ 8月の夏合宿に向けた意気込みをお願いします

串田● 再開した練習では、春やってきたことのブラッシュアップやチーム戦術の落とし込み。全員で同じ動きが出来るよう、頭の面も強化していきたい。夏合宿は8月の上旬。ちょうどトップリーグ開幕1ヶ月前の公式戦を意識した練習になってくると思うので、夏合宿以降は結果にもこだわりたいと思います。

五郎丸● ここから心身とも本当に追い込まれる時期になると思うので、乗り越えチーム一丸となって夏合宿に臨みたいです。

‐‐ 最後にファンへのメッセージをお願いします

串田●  9月4日の開幕戦はヤマハスタジアムでNECグリーンロケッツと対戦します。NECは関東の強豪チームです。開幕戦の相手としてふさわしいチーム。レベルの高い試合になると思いますので、是非、足を運んでもらえたらいいなと思っています。応援が僕たちの力になります。

五郎丸● 今年から会社での通常業務を行なっています。ですので、一人でも多くの職場の方や、仕事で関わった方々にラグビーを観に来ていただければと思っています。ナイターのヤマハスタジアムはちょっと普段の雰囲気と違う異空間になります。その雰囲気も楽しんでもらえるとおもいますので、是非、ラグビーを観に来ていただきたいと思います。

ヤマハスタジアムでの開幕戦、応援よろしくお願いします!

インタビュー:清水良枝

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