2014-2015トップリーグ2ndステージ 第3節

ディフェンスが進化、セカンドステージ2連勝をホームで飾る

　セカンドステージ第3節は、約3ヶ月ぶりに地元・磐田市での開催に。地元ファンが試合前からヤマハスタジアムに集まり、賑わいを見せる。対戦相手は今季2度目の対戦となるNTTコミュニケーションズ（以下、NTTコム）。連勝を狙うヤマハと連敗を回避したいNTTコムの対戦は午後1時にキックオフの時間を迎えた。
　
　ヤマハのキックオフで試合が始まる。風下ながらも、日野選手やクリシュナン選手らの突進から相手陣に入り、5分に相手反則から五郎丸選手がペナルティーゴール（以下、PG）を決めて3-0と先制点を奪う。

　17分、ヤマハは相手がタッチに蹴りだしたボールをすぐにピッチにボールを投げ入れ、五郎丸選手が攻撃を仕掛ける。相手ゴール前に迫ると、大戸選手らが突進し、相手の反則を誘う。五郎丸選手がPGを決め、6-0とする。

　しかし、風上にいるNTTコムは果敢な攻撃で反撃、21分にNTTコムはヤンチース選手がPGを決め、6-3とすると、28分には再びヤンチース選手が約30ｍのドロップゴールを放ち、6-6とNTTコムが同点に追いつく。ゲームの流れはNTTコムに傾く。32分にもヤマハの反則からヤンチース選手がハーフウェイラインから50ｍのPGを狙うが、失敗。逆転は間逃れた。

　チャンスはスクラムから生まれる。ヤマハFWがスクラムで相手の反則を誘い、五郎丸選手が相手陣に目がけてタッチキック。ヤマハボールのラインアウトからBKが展開し、3年目のウィング伊東選手が相手ディフェンスを振り切って左中間に会心のトライ。五郎丸選手のゴールも決まり、13-6と7点リードで前半を終えた。

　後半は風上に立つが、3分、NTTコムにPGを決められ、13-9と4点差に詰め寄られる。しかし、NTTコムの反撃モードを断ち切ったのはベテランのトゥイアリイ選手。ディフェンス網を突き破ると、五郎丸選手にパス。そこからラックを連取し、一気にNTTコムゴール前に迫る。

　11分、日野選手と中園選手の快走からチャンスを広げ、相手が反則。五郎丸選手がPGを決め16-9と追加点を奪う。さらに22分にもスクラムで相手にプレッシャーをかけ、相手陣に入り、相手反則から五郎丸選手がPGを成功。19-9とリードを広げる。

　ここでヤマハは岸選手、斉田選手、ボーデン選手がピッチに入り、攻撃に変化を与える。さらに矢富選手も投入。サウ選手や大戸選手、さらに日野選手らが果敢にアタックを繰り返し、相手ゴール前でのゲームを続ける。

　35分、相手ゴールポスト正面でのスクラムを得ると、会場の声援を味方にFW8人が猛プッシュ。たまらず相手が反則する。そこで得たペナルティーを三村主将は迷わずにスクラムを選択。会場がどよめく。その盛り上がりのまま、ヤマハFWがスクラムを押し込むと、再び相手がスクラムを崩し、主審・久保レフェリーは認定トライをゼスチャーする。ゴールポスト正面のコンバージョンゴールを五郎丸選手が鮮やかに決め、26-9と、勝負を決めた。

　ラスト5分、NTTコムはアメリカ代表主将のクレバー選手を中心に激しいアタックを展開する。ヤマハはベテランの大田尾選手と山村選手をベンチに戻し、曽我部選手と田村選手を投入し、対抗。最後まで集中力を切らさず、ひたむきなディフェンスを見せ、NTTコムをノートライに押さえて、ホームでセカンドステージ2勝目を決めた。

　試合後、清宮監督は「ファーストステージで負けた相手にホームで勝つことができてよかった。前回と同じミスをせずに、ディフェンスで進化していることを証明できたのが大きい」と、選手たちの成長に目を細めていた。

※ゴール前に迫るサウ選手