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2013-2014年度トップリーグ 2ndステージ 第7節

2013-2014年度トップリーグ 2ndステージ 第7節:サントリーサンゴリアス戦の結果をご報告します。

2013-2014年度トップリーグ 2ndステージ 第7節

1/18(土) 14:15

秩父宮ラグビー場

ヤマハ発動機ジュビロ 19

前半 0-13
後半 19-9

22サントリーサンゴリアス

試合画像

試合レポート

勝敗を分けたラストプレー、19-22で惜敗

 7季ぶりのプレーオフ進出を賭け、「勝ち点5だけを狙って挑んだ」(清宮監督)試合となた最終節は、トップリーグ3連覇を狙うサントリーとの対戦となった。舞台は日本ラグビーの聖地、秩父宮ラグビー場とあり、多くの来場者が駆けつける中、キックオフの時間を迎えた。

 大田尾選手のキックオフで試合が始まる。すぐにそのボールを奪う幸先の良い立ち上がりとなり、セカンドステージに入ってからの課題の一つであった試合への入りを克服した開始となった。

 その勢いを持って、サントリー陣地で試合を進め、相手反則を得るも、ヤマハ選手たちが選択した道は五郎丸選手によるペナルティーゴール(以下、PG)ではなく、こだわりのスクラム。先制点を得るチャンスを、あえて真っ向勝負のスクラムを選択し、果敢にトライを狙う。

 しかし、オーストラリア代表のスミス選手や南アフリカ代表のデュプレア選手らを擁するサントリーは、簡単にヤマハに攻撃をさせず、双方無得点の時間が続く。

 均衡を破ったのはサントリー。前半13分にニコラス選手がPGを決め、0-3に。10分後にもニコラス選手がPGを成功、0-6となる。さらに、36分にはサントリーの佐々木選手の好プレーからBKに展開、村田選手がトライし、0-13で前半を終える。

 後半、ヤマハはトゥイアリイ選手からポトヒエッター選手に替え、前に出る勢いが増す。徐選手と宮澤選手が相手のミスを突き、すぐにサントリー陣に攻め入る。相手の反則から、ラインアウトに繋げ、そのラインアウトからモールを組んで堀江選手が相手ディフェンスを突き破りトライ。五郎丸選手のゴールも決まり、7-13と反撃を開始する。

 サントリーは反則からFW選手が一人一時退場となる。その時間帯に、ヤマハFWがモールを押し込み、大きくゲイン。BKに展開すると、徐選手からのリターンパスを受けた五郎丸選手が左隅に相手選手を引き摺ってトライ。五郎丸選手がゴールも決め、14-13と遂に逆転に成功する。

 しかし、サントリーはすぐにニコラス選手が15分にPGを決め、14-16と再びリードを奪い返す。23分にもヤマハ陣でゲームを展開され、反則からニコラス選手にPGを決められ、14-19となる。

 残り時間は17分、まだ十分に勝機を得る時間はある。16分からピッチに立った矢富選手を起点に、連続攻撃を展開。斉田選手とピウタウ選手がピッチに立ち、さらに攻撃のテンポを上げていく。35分、サントリー陣のゴール前で相手が反則。大田尾選手がタッチキックを選択し、ラインアウトに。日野選手が確実なスローイングを見せ、笠原選手らがラインアウトのボールを保持すると、ヤマハFWがモールを押し込み、最後はモールに加わっていた矢富選手がトライ。土壇場で19-19の同点に追いつく。

 残り時間は3分、同点ならば勝ち点2を得られる状況になったが、当初から「勝ち点5しか欲しくなかった」(清宮監督)ヤマハは4トライ目と勝利を目指して、果敢に追加点を狙っていく。サントリーもセカンドステージを首位通過を目指すべく、積極的にアタックを繰り返す。

 37分にサモア代表のピシ選手がドロップゴールを狙うも失敗。しかし、依然とサントリーがヤマハゴール前でのゲームを続ける。試合終了と告げるホーンが鳴る。サントリーがゲームを切れば、ノーサイドの場面だったが、サントリーのピシ選手はアタックを継続する。その連続攻撃を山路選手がタックルして寸断、ボールを奪い返すとヤマハは自陣から攻撃を開始する。

 クライマックスはホーンが鳴ってから。途中出場の曽我部選手が躍動し、チーム全体を前に出す。ラックから出たボールを曽我部選手がピウタウ選手に巧みなパスを放ち、ピウタウ選手が大きくゲイン。ピッチの左隅にできたラックから出たボールを、曽我部選手が逆側の右コーナーを目がけてキックパスを放つ。追いかける笠原選手。ゆっくりと放物線を描きながら、ボールが飛んでいく。

 そのボールをヤマハ側がキャッチできれば4トライ目となり、ホーンが鳴っているので勝利をも手中にし、悲願の勝ち点5を獲得できる・・・しかし、ボールはわずかに笠原選手の手前で地面に着地し、跳ね返ったボールはサントリーの塚本選手の胸に。

 塚本選手がゲームを切らずに、タッチライン際を力走し、一気にヤマハゴール前に迫る。ヤマハは千載一遇の大チャンスから一転、サントリーがダメ押しトライを奪いにかかる。

 しかし、徐選手が執念で追いかけ、ゴールポスト1m手前で塚本選手にタックル。懸命に両軍の選手が集まり、ラックが出来るが、ヤマハが球出しを妨害したと麻生レフェリーの笛が響く。サントリーのニコラス選手が冷静にPGを決め、19-22でノーサイドとなった。

 最後まで勝敗の行方が分からないスリリングな試合内容に、場内から惜しみない盛大な拍手が両チーム選手たちに送られた。この試合の結果、7点差以内の敗戦によるボーナスポイント1を得て、総勝ち点を19とし、セカンドステージを3勝4敗の成績で終えた。

 清宮監督は「結果は残念だが、今日はヤマハらしさを取り戻せた内容だった。次につながる」と前を見据え、成長の階段を登っている選手たちを評価。大田尾ゲームキャプテンも「下を向く内容ではない」と総括し、「最後の曽我部選手のキックパスは、ギャンブルに出たプレーではなく、準備し、練習を重ねてきたもの。それだけに勝ちきれず悔しい」と、わずかな精度の差を悔やんだ。

画像:五郎丸選手が後半8分にトライ(撮影:久保暁生)


清宮監督
「結果はこのような形となりましたが、内容はヤマハがここ数試合で足りなかった部分を出せた試合でした。チャンレンジャーとしてのヤマハのラグビーを見せてくれ、次につながる内容です。曽我部選手のラストプレー(キックパス)については、選手たちが自分たちで準備して、そこまで持っていくことをし、その上で選択したプレーですので、そこは尊重したいと思います。」

大田尾ゲームキャプテン
「悔しいです。東芝戦を終えてからの一週間、磐田での練習はとても良い雰囲気で、良い準備を行うことができました。今日は体を張ったプレーも多く、本当に良い部分が出ていました。それだけに、最後の最後で勝ちきることができず、本当に悔しいです。」

試合詳細、メンバー

ヤマハ発動機ジュビロ
1 山本幸輝
2 日野剛志
3 山村亮
4 大戸裕矢
5 笠原雄太
6 モセ・トゥイアリイ
7 山路和希
8 堀江恭佑
9 小池善行
(10) 大田尾竜彦
11 徐吉嶺
12 マレ・サウ
13 宮澤正利
14 田中渉太
15 五郎丸歩
16 加藤圭太
17 岸直弥
18 田村義和
19 斉田晃平
20 デウォルト・ポトヒエッター
21 矢富勇毅
22 曽我部佳憲
23 シアレ・ピウタウ
交替・入替
種類 時間 背番号
入替 後半0分 6→20
入替 後半16分 9→21
入替 後半17分 3→18
入替 後半17分 1→17
入替 後半28分 14→23
入替 後半28分 20→19
入替 後半33分 13→22
前半
0 T 1
0 G 1
0 PG 2
0 DG 0
0 合計 13
後半
3 T 0
2 G 0
0 PG 3
0 DG 0
19 合計 9
19 合計 22
サントリーサンゴリアス
1 金井健雄
2 青木佑輔
3 畠山健介
4 篠塚公史
(5) 真壁伸弥
6 ジョージ・スミス
7 佐々木隆道
8 大島佐利
9 フーリー・デュプレア
10 小野晃征
11 塚本健太
12 ニコラスライアン
13 平浩二
14 村田大志
15 有賀剛
16 小澤直輝
17 石原慎太郎
18 池谷陽輔
19 辻本雄起
20 ヘンドリック・ツイ
21 日和佐篤
22 トゥシ・ピシ
23 宮本啓希
交替・入替
種類 時間 背番号
入替 後半11分 1→17
入替 後半17分 8→16
入替 後半33分 9→21
入替 後半33分 10→22
交替 後半34分 14→23

得点経過

前半 チーム 選手 種類 得点
ヤマハ-サントリーサンゴリアス
13分 サントリー (12)ニコラスライアン PG 0-3
23分 サントリー (12)ニコラスライアン PG 0-6
34分 サントリー (14)村田大志 T 0-11
35分 サントリー (12)ニコラスライアン G 0-13
後半 チーム 選手 種類 得点
ヤマハ-サントリーサンゴリアス
6分 ヤマハ発動機 (8)堀江恭佑 T 5-13
6分 ヤマハ発動機 (15)五郎丸歩 G 7-13
8分 ヤマハ発動機 (15)五郎丸歩 T 12-13
9分 ヤマハ発動機 (15)五郎丸歩 G 14-13
15分 サントリー (12)ニコラスライアン PG 14-16
20分 サントリー (12)ニコラスライアン PGx 14-16
23分 サントリー (12)ニコラスライアン PG 14-19
35分 ヤマハ発動機 (21)矢富勇毅 T 19-19
36分 ヤマハ発動機 (15)五郎丸歩 Gx 19-19
37分 サントリー (22)トゥシ・ピシ DGx 19-19
43分 サントリー (12)ニコラスライアン PG 19-22
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