2013春季練習試合 第5戦

春季最終戦、新人・藤井選手のトライで一矢を報いる

　春季練習試合の最終戦はトップリーグの強豪、東芝ブレイブルーパスと対戦。この日は朝から東芝ラグビーファン感謝デーとして東芝府中グラウンドにて各種のイベントが行われ、そのメインとして午後2時に多くの観客が見守る中、キックオフとなった。

　東芝のキックオフボールを大戸選手がしっかりとキャッチ。大田尾選手が自陣から展開し、パスを受けた三村主将が相手ディフェンスを突破、東芝陣に攻め込む。東芝ゴール前に迫るも、倒れこみの反則を取られ、先制のチャンスを逃す。

　4分、いきなりのピンチを脱した東芝が反撃。東芝の新人、松延選手がヤマハ陣にボールを持ち込み、サポートした望月選手がトライ。ヒル選手のゴールも決まり、0-7と東芝が先制する。

　19分に東芝は36歳のベテラン立川選手が激しい突進を見せ、宇薄選手のトライを生む。さらに26分、再び松延選手がスピードあるランニングを見せてトライ。ヒル選手のゴールも決まり0-21とリードを広げる。

　前半終了間際、ヤマハボールのスクラムで相手が反則。東芝陣に入り、ラインアウトからＢＫが展開、大田尾選手が蹴ったボールは惜しくもトライに結びつかなかったが、相手のノックオンを誘う。ヤマハボールのスクラムから展開、三角選手の負傷により途中出場した曽我部選手が緩やかなキックで左隅にボールを蹴りこむと、今春に最も成長を見せた伊東（力）選手がしっかりとボールを東芝のインゴールでキャッチして、トライ。5-12で前半を終える。

　両軍ともほぼメンバーを代えずに後半を迎える。ヤマハボールのキックオフ。笠原選手がベイツ選手に強烈なタックルを見舞う。ヤマハボールのスクラムを得るが、東芝に押し返され、一気にヤマハ陣内に戻される。

　8分、ボールを保持しつづけた東芝が連続攻撃からトライ。5-28と後半も先制点を奪われる展開に。その後、新人の松本選手、ベテランの小池選手らが出場し、さらに社会人としてデビュー戦となった藤井選手もピッチに登場する。松本選手が激しい突進を繰り返し、藤井選手は好タックルを見せ、ヤマハがリズムを掴み出す。

　東芝陣に攻め込む時間帯が続く。あと5ｍという場面が何度も見られたが、東芝が集中力を切らさず、逆にヤマハがアタックからのパスミスを起こすなど、追加点が奪えない。

　32分に、東芝はヒル選手のキックでヤマハ陣に入り、ラインアウトから東芝ＦＷがモールを押し込み、この日5トライ目を決める。ヒル選手のゴールも決まり5-35とリードをさらに広げられた。

　後半に得点を奪いたいヤマハは、ロスタイムにラインアウトから田村選手の突進や、大田尾選手の多彩なアタックから連続で攻撃を続け、最後は徐選手からボールを受けた藤井選手が相手選手を引き摺りながら左隅に飛び込みトライを決めた。左隅からのゴールを大田尾選手が決めて12-35とし、一矢報いる形でノーサイドとなった。

☆デビュー戦でトライを決めた藤井選手
「春にけがをしてしまい、チーム練習に参加できる時間が短く、試合中に約束事を忘れてしまうなど、自分としては反省ばかりです。トライは徐選手が、試合中にずっとコミュニケーションを取り続けてくださり、そのおかげです。ボールをもらうタイミングで声を出せ、トライができました。ウィングには良い選手が多いのでチーム内の競争に勝てるよう、しっかりとトレーニングしていきたいと思います。」

※画像は後半のスクラムシーン