2008-2009年度 トップリーグ 第13節

トップリーグ最終節。神戸製鋼コベルコスティーラーズとの対戦は、最終順位だけでなく、プレーオフ出場権、ヤマハジュビロにとっては日本選手権進出もかけた大事な一戦となった。屋根の閉まったホームズスタジアム神戸には、冷たい雨は届かない。駆け付けたヤマハジュビロのサポーターと、赤くスタンドを染める神戸製鋼のサポーターの声援が大きく響き、こだました。

4位の神戸製鋼と、5位のヤマハジュビロ。プレーオフ出場権の残り1枠を争う直接対決。強い気持ちで挑んだ両チームの戦いは、お互いにリズムに乗り切ることが出来ないでいた。そんな中、前半を制したのは、ヤマハジュビロだった。神戸製鋼に2本のペナルティゴールで先制を許すものの、ゴール目の前で得たペナルティキックのチャンスに、ヤマハジュビロはスクラムを選択。確実にトライを狙う姿勢を見せると、前半22分、その気迫がトライに結びついた。五郎丸選手の突破で前線にボールを運び、最後は大田尾選手のキックに三角選手が飛び込み左すみにトライ。27分には大田尾選手からマレ・サウ選手、五郎丸選手とボールが渡り、五郎丸選手がディフェンスをかわしトライ。10-6と逆転した。前半終盤はヤマハゴール前まで激しく攻め込まれるものの、何度もラインぎりぎりのところで跳ねのけ、前半をノートライに抑え乗り切った。

前半終了間際の神戸製鋼の猛攻を守り切ったところで、後半波に乗りたいヤマハジュビロ。しかし前半35分にシンビンを受けたルーベン・ソーン選手が戻るまで踏ん張ることが出来ず、後半開始早々に神戸製鋼にトライを奪われてしまう。コンバージョンゴールも決まり、10-13と再びリードを許すと、ここから流れは神戸製鋼に。ヤマハジュビロは前半は取れていたラインアウトでもボールを奪われ、なかなかチャンスに結びつけることが出来なくなる。19分にペナルティゴールで追加点を許し、点差は6点となるが、1トライ1ゴールで逆転は可能。30分頃には徐々に攻め込み始めるものの、決定的なチャンスを逃すと、細かいミスが続き時間は刻々と過ぎていく。終了間際には、神戸製鋼ゴール前でパスミスからの失点。トライを奪われた直後、ホーンが鳴り響き、勝利を確信した神戸製鋼サポーターの歓喜の声がスタジアムを包んだ。コンバージョンゴールも決まり、10-23でノーサイド。

勝ち点を積むことが出来なかったヤマハジュビロは、7位が確定。プレーオフ、日本選手権進出を果たすことが出来ず、2008-2009シーズンを終えた。

最後の最後まで諦めることなく、声を枯らし応援いただいたサポーターの皆様。ご声援ありがとうございました。