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2003-2004年度 トップリーグ 第6節

2003-2004年度 トップリーグ 第6節:サントリーサンゴリアス戦の結果をご報告します。

2003-2004年度 トップリーグ 第6節

12/ 7(日) 13:00

ヤマハスタジアム

ヤマハ発動機ジュビロ 17

前半 7-5
後半 10-5

10サントリーサンゴリアス

試合画像

試合レポート

第6節、第声援が後押し、サントリーに初勝利!!

12月7日(日)トップリーグも折り返し地点となる第6節、サントリーとの試合が行われた。心配された前日からの雨も止み、ホームタウン磐田市にあるヤマハスタジマム(磐田)は絶好の試合日和、9500人の観客が詰めかけた。
 この日ラグビーのこけら落としとなったスタジアムではキックオフの前にサッカー・ラグビーの両スクール生のキッズイベント、場外ではオリジナル名物メニューのコンテストなども行れ大盛況の賑わいでキックオフを待った。そして直前に行われた始球式には磐田市の鈴木望市長が水色のラグビーボールとともにピッチへ登場、この記念すべきサッカーとラグビーの融合の瞬間に激励の言葉を、そして市長からボールを手渡されたのはサッカージュビロ磐田の中山雅史選手、「磐田から日本を元気にして行きましょう」とラグビーユニフォームに身を包み見事なプレースキックを決めると歴史的な瞬間に会場はさらに盛り上がりを見せた。
 ヤマハのキックオフで試合開始。初めてラグビーが行われるスタジアム、あまりに近い場所で早々からの両チームの気迫がぶつかり合い観客は息をのんだ。均衡が破れたのは前半5分、先制したのはサントリー。ゴール前10m付近のラックから素早くパスを展開、0-5とした。場内はどよめいた。しかし、ヤマハが猛攻撃をしかけた。たまらずサントリーにペナルティ。ヤマハは2度のペナルティゴールのチャンスを得るが立て続けに失敗。流れはサントリーかと思われた。が16分、ハーフウェイ中央のラックからSH村田が素早く左に展開、パスを受けたCTB今利は力と技のボディコントロールで相手ディフェンスを交わしWTBソトゥトゥへとラストパス。待望の得点が入った。ゴールも決まり7-5と逆転に成功。観客が湧いた。しかしその後は両チームディフェンスの応酬、互いにゴールラインを割らすことなく前半を終えた。
 「接点で負けるな」「後半勝負」言葉をかけ合い迎えた後半、しかし我慢の連続は続く。いつ、どちらにトライがとび出したところでおかしくない状況で時間だけが過ぎていく。スタンドは手に汗握り、見守り、声をあげた。「こんなにも守ったことはなかった」後にそう呟いた選手がいたのも無理はない。すさまじい攻防が続き、ゲームが動いたのは時既に29分だった。ヤマハは敵陣ゴール前15mのペナルティゴールをきっちり決めて10-5。
 そして38分さらに猛攻撃をしかけるヤマハは、敵陣ゴール前5mラックからCTBマットソンが激しい突破でゴールに迫った。SH村田から出たボールを勢いよくもらったのはWTB西村、タックルをものとも せずゴール中央にトライ。両手のこぶしをつきあげた瞬間大喝采となった。その後ロスタイムに1トライを許すものの17-10でホーム初戦、サントリーから勝ち星をあげた。
 記念すべきヤマハスタジアム(磐田)での初戦、たくさんのご声援本当に有難うございました。皆様の声をこんなに近くで感じることができ、そして最高の試合ができたことに感謝の気持ちで一杯です。しかし次、またその次へとヤマハは一歩一歩ステップアップしていくために、今日の喜びを自信にトレーニングに励みたいと思います。年があけた2004年、またスタジアムで成長した姿をお見せしたいと思います。今後ともご声援宜しくお願いします。


ホームのチカラ

7日に行われたジャパンラグビートップリーグ第6節、ヤマハ発動機(ジュビロ)対サントリーサンゴリアス、会場となった静岡県磐田市にあるヤマハスタジアム(磐田)はサッカーJリーグジュビロ磐田のホームスタジアムとして知らない人はいないだろう。一歩スタジアムに足を踏み入れると、このスタジアム特有のバックスタンドの45度の傾斜、スタンドとピッチの距離の近いことに驚く。初めて足を踏み入れた時「こんなスタジアムでラグビーが見てみたい」「ラグビーをやってみたい」とラグビーに係わる者ならきっと思うに違いない。7月に名称が変更され約5ヶ月、ヤマハスタジアム(磐田)はラグビー独特のH型のポールが設置可能となり、ゴール裏には、衝撃を防止するクッションが張り巡らされ、静かにこの日が来るのを待っていた。
 ホーム・アウェイという概念はあれども静岡という地理的な条件からラグビーをホームタウンで行う機会も少なかったヤマハはホームスタジアムでの試合を待ち望む思いも格別 だった。「いったいどのくらいの人が応援に来てくれるのだろう」不安がなかったわけではない。
 しかしこの日に向けて、前節逆転勝利から2週間、ヤマハは気持ちを一新、「ホームゲーム」をキーワードに動き出した。それは、チーム全員の「ホームゲームで勝ちたい」「負けるわけにはいかない」そ んな思いにほかならない。対戦相手はまだ一度も勝ち星をあげたことのない昨年度社会人チャンピオンのサン トリーだったということもその気持ちを駆り立てた。「ホームゲーム」選手の胸は緊張よりも期待で胸が膨らんだ。非常にリラックスしている、そう見える反面 「ホームゲーム」それは自分達に勝たなければいけない試合だという大きなプレッシャーとしても存在していた。
 試合当日、社員・家族をはじめスタンドは地元の小・中学生、また「ルールはわからないけど・・・」「ラグビーを見るのは初めて」けれどもヤマハスタジアムだからと足を運んだ人々が少しの不安と期待を胸にスタンドを埋め尽くした。
 ゲームは開始から予想どおり拮抗し両者一歩も譲らないディフェンスの応酬となった。バックスタンドからは「TRY Jubilo]の水色応援ボードを手に応援リーダーを中心とした声が響き渡った。そんな中ゴール裏からはサッカーで馴染みのある応援がいつしか聞こえ始めた。サッカーもラグビーも同じユニフォームを来て応援ができる。ラグビーを見るのは初めてでもここでは同じジュビロの応援ができる。選手の耳にもずっとその声は響き、ずっと背中を押し続けた。
そしてこの日ヤマハは、記念すべきトップリーグ元年にこのホームスタジアムの、こけら落としとなる試合で勝利を収めた。観客数は約9500人、今日はじめてラグビーを観戦した多くの人の目にラグビーの試合はどう映っただろう。「ルールが分からない」そういう理由でラグビーを観戦することを敬遠してしまう人がいることは事実だ。しかし、ラグビーの魅力とはルールが分からなくて誰もが感じることができる。人と人とのぶつかる音、声。ヤマハスタジアム(磐田)ではどこよりもその迫力を感じることができるのだ。
 今年開幕したトップリーグ、既に全勝のチームは消え、後半戦に向けて優勝争いはさらに熾烈な戦いとなる。練習どおりやれば勝てることもある。だが時に一人一人が自分の役割以上の力を出さなければ勝利は一瞬にして逃げていく。実力以上の力を出すために必要なもの。それは応援の声。6試合を終え「一番厳しい試合だった」全員が口々に話した。毎試合100%を出しきり戦っている選手達が、今日は120%の力を出して勝利を手にした。それはやはりこの場所「ホームのチカラ」があったからだろう。その大きさは測ることなどできないが、誰もがそのチカラの偉大さに後押しされた。
サッカージュビロ磐田の活躍と栄光でここまで魅力のある場所になったヤマハスタジアム(磐田)、ラグビーも見れるスタジアムとしてもっともっと魅力的に、そして一人でも多くの人に「ホームのチカラ」になってほしい。ヤマハは1月にまたこの日を越える試合をする。


中越選手のコメント
我々のホーム、ヤマハスタジアムでの初めての試合。 対戦相手は、昨年の社会人王者サントリー。我々にとって、本当に厳しい挑戦でした。
しかし、会場にお越しくださった大勢の皆様の熱い声援のおかげで、ヤマハの今シーズン最高のラグビーをお見せすることが出来ました。まだまだラグビーシーズンは長く、これからももっと厳しい戦いが待ち受けています。しかし今日の勝利によってつけた自信と、皆様の応援の声を励みにさらなる超戦を続けていきたいと思います。これからもヤマハラグビーの応援をよろしくお願いします。ラグビー最高!

試合詳細、メンバー

ヤマハ発動機ジュビロ
1 高木 重保
2 中林 正一
3 中越 将通
4 中野 大介
5 勝又 貴光
6 久保 晃一
7 木曽 一
8 澤田 昇
9 村田 亙
10 堀川 隆延
11 ワイサキ ソトゥトゥ
12 タンバイ マットソン
13 今利 貞政
14 西村 弥
15 四宮 洋平
交替・入替
種類 時間 背番号
出血時一時交代 前半3分 6→19 本間 俊治
出血時一時交代 前半8分 19→6 久保 晃一
出血時一時交代 後半37分 6→19 本間 俊治
出血時一時交代 後半38分 19→6 久保 晃一
交代 後半21分 11→22 ヴィリモニ・デラサウ
前半
1 トライ 1
1 ゴール 0
0 ペナルティG 0
0 ドロップG 0
7 合計 5
後半
1 トライ 1
1 ゴール 0
3 ペナルティG 0
0 ドロップG 0
10 合計 5
17 合計 10
サントリーサンゴリアス
1 長谷川 慎
2 山岡  俊
3 元吉 和中
4 早野 貴大
5 ジェミー・ワシントン
6 大久保 直弥
7 元  申琦
8 若松 大志
9 澤木 智之
10 菅藤  心
11 北條 純一
12 沢木 敬介
13 アラマ・イエレミア
14 瓜生 靖治
15 小野澤 宏時
交替・入替
種類 時間 背番号
負傷交代 前半8分 ×9→20 田中 澄憲
出血時一時交代 後半7分 8→19 上村 康太
出血時一時交代 後半9分 19→8 若松 大志
交代 後半16分 14→22 吉田 尚史
交代 後半20分 2→16 坂田 正彰
出血時一時交代 後半24分 16→2 山岡  俊
出血時一時交代 後半29分 2→16 坂田 正彰
交代 後半30分 13→21 アルフレッド・ウルイナヤウ

得点経過

前半 チーム 選手 種類 得点
ヤマハ-サントリーサンゴリアス
前半5分 サントリー 敵陣ゴール前10m付近中央のラックから左へ展開[10]-[12]-[15]-[11]と繋ぎ[11]が左隅にトライ T 0-5
サントリー [10]G不成功 Gx 0-5
前半16分 ヤマハ ハーフウェイライン付近中央から左に展開し[13]がライン裏に抜け出し、フォローした[11]が40m独走してゴール真下にトライ T 5-5
ヤマハ [10]G成功 G 7-5
後半 チーム 選手 種類 得点
ヤマハ-サントリーサンゴリアス
後半29分 ヤマハ 敵陣ゴール前15m右中間付近[10]のPG成功 PG 10-5
後半38分 ヤマハ 敵陣ゴール前5m中央のラックから[9]が走り込んできた[14]にパスし、ライン裏に抜けて[14]がゴール真下にトライ T 15-5
ヤマハ [21]G成功 G 17-5
後半43分 サントリー ハーフウェイライン付近中央のラックから左オープンに展開し[11]が大きくゲインしリターンパスを受けた[21]が左隅にトライ T 17-10
サントリー [10]G不成功 Gx 17-10
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